クスリと正しく付き合う

緑内障の目薬をまつ毛美容液として使用するのはリスク大

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 前回は女性に特有の薬についての副作用を紹介しました。女性の関心事といえば、「美容」も挙げられます。この美容に関して、誤った使い方をされている薬があるのです。

 例えば、昨年は「ヒルドイドソフト軟膏」(ヘパリン類似物質クリーム)が美容クリームとして乱用されていることがニュースでも取り上げられ、話題になりました。美肌効果があるのかもしれませんが、処方箋医薬品ですから、本来の使用目的から外れて処方してもらうことは大きな問題です。

 同じく、美容目的で誤った使い方をされている薬があります。それも“副作用を利用している”ケースがあるのをご存じでしょうか。

「ルミガン点眼液」(ビマトプロスト)は眼圧を下げる効果があり、緑内障の治療に用いる目薬です。この目薬を「まつげ美容液」として使用するという、まさに乱用がはやっているから驚きです。もちろん、処方箋医薬品ですので、医師が処方しないともらえません。しかし、インターネットで「ルミガン」を検索すると、まつげ美容液や、まつげ育毛剤として個人輸入した商品が販売されているのです。

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神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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