とはいえ、手術は完璧に終わらせました。僧帽弁狭窄症の患者さんの人工弁置換術に加え、これも狭窄していた冠動脈のバイパス手術を実施。さらに心房細動もあったので、心房の筋肉を一度切り刻んでから修復させるメイズ手術も追加しました。日本で同様の手術を行ったケースとほぼ同じ時間、内容で終わらせることができたので、自分自身でも納得のいく結果を出せました。
■教育効果の高い手術を見せることができた
その後、ホーチミン市にある175国防軍病院に移動しました。ここは今回ベトナムで訪れた3施設の中で一番きれいな病院で、院長の考え方も先進的でした。もともとはベトナムの軍医が立ち上げた病院で、現在は新たな施設を建設中です。
それも、これまでの病院をただ拡大するわけではなく、メインとなる病棟を中心にして、目玉となる診療科をセンターにしたいくつものビルを設置する計画を進めているそうです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」