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眠気覚ましにミント系タブレット 1日2ケースは多過ぎか

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 仕事中に眠気に襲われた時、フリスクやミンティアなどのミント系タブレットを食べると、噛むことで脳へ血液が送られ、脳の働きを活発にするので、眠気を覚ますのにちょうどいいでしょう。

 しかし、ミント系タブレットには眠気を覚醒させるカフェインは入っていません。タンパク質、脂質、糖類、ナトリウムもほぼ0グラムです。

 これらの商品はシュガーレスで、主成分はソルビトールを筆頭にアスパルテームなどの糖アルコールと呼ばれる甘味料。糖アルコールはブドウ糖を高温高圧下で水素添加してできる人工甘味料で、爽やかな甘味と清涼感があり、しかも虫歯の原因となる酸を作らないといわれています。

 爽快感やフルーティーな味わいが癖になり、つい食べ過ぎてしまいがちですが、注意してほしいのは人工甘味料が含まれている点です。ソルビトールは下剤や浣腸液などの医薬品に使われているので、個人差はありますが、摂取し過ぎるとお腹が緩くなったり、腹痛を引き起こしたりすることもあります。

 また、食べ過ぎると胃もたれを起こしたり、爽快感のある刺激が味覚障害や唾液分泌障害につながったりすることも。アスパルテームの過剰摂取が、脳の機能に障害を与えることも判明しています。

 さらに恐ろしいのは、摂取することで脳からドーパミンが分泌され、もっと欲しいと思うようになり、どんどん依存してしまう可能性がある点です。シュガーレスでカロリーゼロであっても、人工甘味料を摂取し続けると糖尿病になりやすくなることも明らかになっています。

 メーカーは1日2ケース程度までならよろしいといっているようですが、私が勧める目安は1日10~20粒。下痢や胃もたれなどがあれば、もっと少なくてもいいでしょう。

▽〆谷直人=国際医療福祉大学熱海病院検査部部長。日本臨床検査医学会認定臨床検査専門医・臨床検査監理医 

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