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【まるごとロールキャベツ】"天然の胃薬”のうま味と甘味

春キャベツの葉にはたっぷりの糖分も(C)日刊ゲンダイ
抗がん作用のあるイソチオシアネートが豊富

 春に収穫されるのが春キャベツ。冬キャベツに比べ、巻きがゆるやか、葉が軟らか、中の方まで色がついている、といった特徴を持つ。昭和に育った私にとってロールキャベツは洋食の王様。特別な日のごちそうだった。

 それにしてもロールキャベツはどうしてキャベツであって、白菜やレタスではないのか。それはキャベツが独特のさわやかな甘味を持っているからだ。だから子供も大人もキャベツが大好き。収穫したての春キャベツの葉にはたっぷりの糖分が含まれている。中まで色がついているのは、それだけ光合成(太陽光を利用して糖をつくり出す究極の自然エネルギー反応)が盛んな証拠。そしてもうひとつの美点。キャベツはアブラナ科の植物。黄色い可憐な花を咲かせる。ケールやブロッコリーとも親戚だ。アブラナ科の植物はイソチオシアネートという抗がん作用を持つ成分を豊富に含む。なので旬の春キャベツを使った熱々のロールキャベツは、見てよし、食べてよし、健康にもよし、と三拍子そろった素晴らしいメニューなのだ。もちろんビールにも合う。

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