医者も知らない医学の新常識

作用は似かようけれど…コーヒーとお茶はどちらが健康的?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 コーヒーもお茶もどちらもカフェインを含む飲み物です。そのため、目が覚めたり頭痛が良くなったりと、似通った作用も持っているのですが、その健康への影響には違いがあるとする報告も結構あります。お茶に含まれるポリフェノールの代表であるカテキンには、風邪などの予防効果がある一方、コーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールには、血糖やコレステロールを下げ、血管を若く保つような働きがあります。

 それでは、コーヒーとお茶のどちらが健康的なのでしょうか? 

 今年の栄養と代謝の専門誌に掲載された論文では、コーヒーをあまり飲まず、お茶(紅茶)をたくさん飲むイランにおいて、その健康効果が比較されています。1万5000人を超える住民を6年間観察したところ、お茶を1日750ミリリットル以上飲んでいる人は、あまり飲まない人と比較して、心臓病や脳卒中になる危険が、2.5倍近く高くなっていました。その一方でコーヒーを飲む習慣のある人は、飲まない人と比較して、同じような病気になる危険が、4割以上低下していました。

 イランでは紅茶を飲む量が非常に多く、カフェインも大量に摂取している人が多いので、それが影響している可能性や、一緒に入れるミルクや砂糖の影響などが考えられます。より少ない量のお茶では健康に良いという結果も多くありますから、コーヒーもお茶もほどほどが健康的であるようです。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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