難治性うつ病・そううつ病の新治療 注目「rTMS療法」とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 効果があった3人のうち2人は、rTMS療法を終えた後も効果が持続。半年後も有効性が確認された。効果がなかった人も含め、rTMS療法でそう状態になる人は皆無。これらの結果を鬼頭医師は論文にまとめ、今回の先進医療スタートへつながった。

■治療を終えた後も効果が持続

「rTMS療法は、うつ病と同様に双極性障害に対しても画期的な治療法だと考えています」

 というのも、うつ病は治療薬が約20種類あるが、双極性障害は、日本うつ病学会のガイドラインで推奨されている薬は4種類で、承認されているのは、このうち2種類だけ。治療の選択肢が非常に少ないのだ。

「うつ症状とそう症状を繰り返す双極性障害は、うつ症状をどう解決するかが最大のポイント。なぜならうつ症状が良くならないケースが多く、双極性障害の患者さんは人生の半分をうつ状態で過ごすという研究結果が出ているからです」

3 / 4 ページ

関連記事