都内の病院に看護師として勤務しながら、もっぱら「在宅ケア」を講じている玉置さんは言う。
「在宅ケアでは、台湾が世界的にも優れているのです。何分、在宅ケアの充実で台湾の医療費用が2億円削減できたといわれています。私も台湾を何度も訪ね、在宅ケアとは何かを学びましたね」
長いインタビュー時間で、印象を強く残したのは玉置さんが抱く「死生観」だった。
「死を恐れてはいけない。肩の力を抜いて、自分の生き方に合った『死生観』を持つこと」
親を介護する家族には、こうアドバイスする。
「決して無理することなく、苦しさに耐えることはない。少しの時間があったら自分も楽しみなさい」
高齢化社会に一石を投じるような意見である。
(おわり)
看護師僧侶「死にゆく人の心構えと接し方」