2019年末発売の日本発「腕時計型」血圧計が大人気の理由

商品の写真ではありません(C)scholes1/iStock

 冬は血圧が上昇しやすい季節だが、あまりの人気に現在在庫切れになっているのが、昨年12月にオムロンが発売した血圧計「Heart Guide(以下、ハートガイド)」。

 従来の血圧計と何が違うのか? それは、腕に巻く「まるで腕時計」のような血圧計である点だ。オムロン広報担当者によれば「血圧測定では動脈をカフ(バンド)でしっかり圧迫しないとだめなのですが、手首の動脈で、しかも狭いカフでそれを行うのは非常に難しいのです。だから手首に装着する腕時計サイズの血圧計を作るのは技術的に難しかった。苦労を重ねて出来上がったのがハートガイドなのです」。

 実際、手首での血圧測定の難しさは、2016年、国際高血圧専門誌「Hypertension」(電子版)にも発表されている。721人の男女に、上腕式血圧計と手首式血圧計の両方の正しい使い方を指導した後、自宅と診察室で自己測定してもらったところ、手首式を自宅で使うと間違った測定結果が出る傾向があることが分かった。上腕式と手首式の数値の差から、自宅では手首式血圧計でまったく正しく測定できていないと考えられる人は6割だった。

1 / 2 ページ

関連記事