医療情報の正しい読み方

「地球温暖化」と「炭酸ガス濃度」と「平均気温」の関係

欧州で熱波が続き独仏で42度、 エッフェル塔を望むトロカデロ庭園の池で涼む人々(ゲッティ=共同)

 前回のラーメン店と脳卒中死亡の相関を見たのと同じタイプの研究に、二酸化炭素濃度と平均気温の関係を調べたものがあります。炭酸ガス濃度と地球温暖化の問題のもとになる研究です。この研究を「エコロジカルスタディー」と言えばわかりやすいでしょう。

「エコ=環境問題」という使われ方の起源は実はこのエコロジカルスタディーにあります。「生態学(エコロジー)」はもともと生物学の一分野で、「個々の生物の個体同士の関係」、「その個体が環境に与える影響」、逆に「環境が個体に与える影響」、さらにこの3者の関係を検討するものです。最近ではこれが人間と人間以外の生物、環境の2者の対立に限定されて「エコロジー」と呼ばれているように思われます。

 この人間中心のエコロジーの定義は、地球を守ろうという目的とは、むしろ矛盾する面があります。

 もともとの生態学において人間は特別な存在でなく、哺乳類の中の人類という個体の集団のひとつに過ぎません。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)、「逆説の長寿力21ヵ条 ―幸せな最期の迎え方」(さくら舎)ほか。

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