独白 愉快な“病人”たち

“全身がん”の高須克弥さん「長生きすればみんながんになる」

高須克弥さん(C)日刊ゲンダイ

 がんは大きくなる前に取ればそれでいい。少なくとも僕はそう思っています。

 僕は死ぬことは怖くありません。全身麻酔を何十回もしているから、何度も死の疑似体験をしているようなものだし、そもそも全身麻酔が楽しくて大好きなのです。痛いのは嫌だからすぐ全身麻酔にしちゃう。一度でも気持ちが悪くなったり、苦しかった治療はやらないしね。何しろ僕の主治医は僕だから(笑い)。

 痛みがあれば痛み止めを使うし、睡眠薬を飲まないと眠れない日々ではあります。人聞きは悪いですが「ドラッグ漬け」ですね。

 がんが見つかるたび、次はどんな方法で制圧してやろうかと思うんです。最近、がんに取り込まれると光る物質というのがあって、それによって光っているところを内視鏡で取る。そんな治療を今度やります。

 去年、チベット仏教の最高位であるダライ・ラマ14世にお目にかかった時、「僕はがんになりました。お助けください」と言ってみたんです。そうしたら「大丈夫。キミは死なない」と頬を優しくつねられました。僕は信者じゃないけれど、あれから体調が良くなった気がしています。

4 / 5 ページ

関連記事