子宮頸がん 日本で30~40代女性に増加している理由とは?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 一方、日本では2013年、厚労省が2価と4価の「積極的勧奨」を取り下げた。

 接種後に慢性疼痛や運動障害などの症状が報告されたためだ。小6から高1の女児は無料で受けられる「定期接種」の対象となっているものの、希望者は各市区町村の予防接種担当課へワクチン接種の問診票を請求しなくてはならず、接種率は0・3%だ。9価はまだ定期接種になっておらず、自費。数万円かかることを考えると、0・3%を超えはしないだろう。

「これは、異常としかいいようがない低さ。9価ワクチンは子宮頚がんを90%予防できるといわれています。結果、日本以外の国では子宮頚がんの発症者が減り、将来的には“過去のがん”になるとみられています。例えば接種率の高いオーストラリアでは子宮頚がんの罹患率が10万人当たり7人を切り、2066年には10万人当たり1人になると推測されています。一方、日本の罹患率は10万人当たり14人です」

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