少し前の発表ですが、ニューヨーク・タイムズ紙の調査でニューヨーク周辺の病院や医療関係者が「心臓発作の患者が4~6割減った」と答えているのに対し、ニューヨーク市消防局のデータでは「心臓発作の救急搬送が前年の同時期と比べて4倍増加」。その理由のひとつとして、コロナ感染を恐れて既往症のある方が“受診控え”をしていることが挙げられています。
相当重症になってから救急車を呼ぶため、病院にたどり着くまでに死亡するケースが激増しているというのです。
■特に年末年始は要注意
私の専門分野においては、血糖コントロールが良くなっていた方が受診控えをしたり、HbA1cや血糖値が高めだった方が健診を受けないで過ごしてしまうことの弊害は大きい。前者であれば、血糖コントロールがまた悪くなれば、いい状態に再度持っていくのに時間がかかります。せっかく血糖コントロールを良くしていても、いったん悪くなり、その期間が長く続くと、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇してしまいます。今年は、特に年末年始は要注意と考えています。
進化する糖尿病治療法