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紅サケとシイタケのビタミンDで呼吸器疾患の発症を遅らせる

ビタミンDは意識して取る

 2017年、日本小児科学会でこんな国際研究が報告された。それは「ビタミンDを継続的に取ると、肺炎やインフルエンザなどの急性呼吸器疾患の発症を遅らせる」というもの。

 研究のきっかけは東京慈恵医大の教授が行った国内の小中学生を対象にした二重盲検試験。ビタミンDは日光の力を借りて体内で作られるが、冬は日照時間が短いため夏より半減する。そこで、インフルエンザの流行シーズンに、ビタミンDのサプリメントを取る群とプラセボ(偽薬)を取る群とでインフルエンザの発症状況を調べた。

 すると、ビタミンD群では10・8%がA型インフルエンザを発症したのに対し、偽薬群では18・6%。その後、海外の学者と連携しビタミンDの投与と呼吸器感染症の関係を調べた国内外の25の報告を統合。約1・1万人、0~95歳のデータの解析で冒頭の結果が出たのだ。

 新型コロナウイルスに対しては、米国疾病対策センターが「予防に関するエビデンスは今のところない」としているが、重症患者の多くはビタミンDのレベルが低いという報告も出ている。ビタミンDは適量なら体に悪いものではないし、意識して取るのはどうだろう?

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