進化する糖尿病治療法

「活動量計」が歩数を増やす 1日2000歩増で病気リスク低下

仲間がいれば継続しやすい

 ダイエットも同様ですね。元の体重にもよりますが、「1カ月で1~2キロ減」くらいの緩やかな減量計画の方が挫折しませんし、リバウンドも起こりにくい。これも「見える化」が成功の秘訣で毎日同じ時間帯に体重や体脂肪率の測定を行う。記録を取るともっといい。「昨日は食べすぎたから体重が増えた。今日は食事量を調整しよう」というふうに自然となりやすいのです。

 直視したくないポッコリお腹を毎日鏡に映して写真に撮り、「かっこいいフィットネスウエアを着られるようにする」を目標にした人も。その人(女性)は減量目的で友人とスポーツジムに通い始めたのですが、最初は全身を隠せるぶかぶかのTシャツと短パン。そのうちノースリーブのぴったりめのシャツとレギンス(スパッツ)。ジム通い3年目の今はおへそが見える短いウエアとレギンスと、“変化”を遂げました。お腹がへこみ、筋肉が浮き出るにつれ、「お腹を見せたい欲求」が出てきたそうです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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