名医が答える病気と体の悩み

なんともなかった太陽の光がまぶしく感じるのは病気?

眼科医の荒井宏幸氏(提供写真)

 ②の光が散乱する原因としては、白内障とドライアイが考えられます。白内障になると、水晶体が濁ることにより光が乱反射して目の奥に入り、まぶしさを感じます。そして、中等度以上のドライアイでも、黒目の表面に細かい傷ができることで光が散乱し、まぶしくなります。

 ③の網膜の過敏性が上がるケースは、先天性の色覚異常を患っている方に多く、また、網膜色素変性症という難病などでも光がまぶしくなることがわかっています。

 最後に④脳の病気の兆候です。脳腫瘍や小さな脳梗塞などでは、視神経から後頭葉視中枢までの視覚路に影響を与えます。異常なまぶしさを覚え、眼科で病気が見つからなかったら、脳神経外科を受診するとよいでしょう。

▽荒井宏幸(あらい・ひろゆき) 1990年防衛医科大学校卒業後、同大学付属病院眼科、93年自衛隊中央病院眼科および国家公務員共済組合三宿病院眼科、96年岡田眼科眼科部長、98年クイーンズアイクリニック院長、99年みなとみらいアイクリニック(旧南青山アイクリニック横浜)・主任執刀医、2010年からは医療法人社団ライト理事長も務める。

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