独白 愉快な“病人”たち

ミッキー吉野さん 糖尿病が悪化し狭心症、脳梗塞と…医師の“脅し”に助けられた

ミッキー吉野さん
ミッキー吉野さん(69歳)=糖尿病・狭心症・脳梗塞

「14年後に糖尿病がひどくなるぞ」

 32歳のときに人間ドックでそう言われたことが、まさか的中するとは思っていませんでした。

 46歳だった1997年、持病の糖尿病の悪化から、いわゆる「狭心症」の症状が表れたのです。心臓が3分の1ぐらいしか動いていないと言われ、血管内にステント(血管を広げるための網目状の筒)を3つ入れる手術を受けました。このときの入院は7週間で、あまり愉快な話ではないのですが、その1年後、この入院が良かったと思うことが起きました。

 じつは退院するとき、医師から「あなたは心臓にも頭にも爆弾を抱えているんですよ」と、ものすごく脅されたのです。「糖尿病というのはバカにできない病気で、動脈硬化になりやすくて、常に心筋梗塞や脳梗塞の危険性がある。ちょっとでもおかしかったら、すぐに来なさい」と再三再四、言われ続けたのです。おかげですっかり“恐怖”を植え付けられていました。

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