日本人は「葉酸」が極めて不足…認知症・動脈硬化・うつ病のリスクが増大

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「さらに、葉酸は動脈硬化のリスクを高めるホモシステインという物質の血中濃度を低下。日本で多い認知症もホモシステインが関係しており、葉酸は認知症対策に非常に重要です。また、うつ病にも葉酸不足が関わっています」

 国立精神・神経医療研究センター神経研究所の功刀浩部長(当時)らの研究では、うつ病の4人に1人が血液中の葉酸値が低かった。健康な人では10人に1人なので、明らかに頻度が高い。

「さまざまなビタミン、ミネラルが日本人は不足していますが、中でも葉酸は不足の程度が極めて大きく、意識して摂取する必要があります。目安は1日400マイクログラム。葉酸を非常に多く含むのが海苔、緑茶、レバー、ホウレンソウなど緑の野菜。ただし、食品だけで400マイクログラムを摂取するのは不可能なので、サプリメントを活用して欲しい」

 香川医師も、葉酸を毎日確実に摂取している。半年後には90歳を迎えるが、体内年齢などを測定すると、どの場合も70歳代との結果が出るという。

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