進化する糖尿病治療法

足裏がじーんとしたり靴下を2枚履いている感じがあればすぐ病院へ

写真はイメージ

 血糖値が基準値を超えたら、症状がなくても医療機関を受診してほしい。それができなかったのならせめて、症状が出始めたら、すぐに糖尿病を多数診ている医療機関の予約を取ってほしい。

 まずは、神経障害です。これは足や手の痛みやしびれに代表されます。

 インスリンは血液の中の糖をエネルギーに変えて血糖値を下げるホルモン。これが不足していたり効きづらかったりすることが原因で糖尿病を発症するのですが、その状態が続くと血液中に糖が過剰に増え、血管の内側から活性酸素が大量に発生し、血管を攻撃します。

 そうやって毛細血管がダメージを受けると、酸素や栄養が末端まで運ばれなくなるので、足や手に痛みやしびれが生じるのです。

 特に見られるのが、足の裏のじーんとした感じや靴下を2枚はいているような感じです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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