「顎関節症」は放置してはいけない 元に戻らなくなる可能性も

指1本分しか口を開けられない人は危ない

「咀嚼するときに働く筋肉に負担がかかり、耐えられなくなったときに症状が表れます。咀嚼筋のうち咬筋にトラブルがある場合は、筋肉に負担がかからないような生活習慣の改善を指導します。日頃から筋肉を温めてほぐしたり、硬いものを食べたり、ガムなどを長時間噛むのを控えてもらいます。無意識に歯を噛み合わせているTCHがある人には、『食いしばらない』『歯を離す』などと記した付箋紙を自宅や職場のパソコン、デスク周り、テレビ、スマホといった目につきやすい場所やツールに貼り付けて意識の改善を促すのです。さらに、顎の筋肉を指でほぐすマッサージ、口を開けて指で支えるストレッチなどのセルフケアを実践してもらいます」

 ほかに無毒化したボツリヌス菌を咬筋に注射して筋肉の動きを抑える治療を行う場合もある。

 顎の関節に問題がある場合、「マウスピース」の作製と「マニピュレーション」という施術が効果的だという。

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