がんと間違われやすい「IgG4関連疾患」って何だ? 国際的にも注目

腫瘍があってもがんではなくIgG4関連疾患かもしれない(C)日刊ゲンダイ

 診断に至る流れとしては、不調が生じた臓器の診療科を受診(まぶたの腫れなら眼科、血糖値の上昇なら内科など)→画像診断で腫瘤発見→生検などがんの検査でがんが否定→IgG4を調べると値が高い→IgG4関連疾患の専門医へ紹介、が一般的だ。

「しかし問題なのは、腫瘤イコールがんとみなして、すぐに手術を行うケースがあることです」

 IgG4関連疾患の腫瘤はかなり大きくなってから発見されるので、もしそれががんなら、いつ転移してもおかしくない状態だ。とにかく速やかに腫瘤を切除、と考える医師がいるわけなのだが、腫瘤がIgG4関連疾患なら過剰医療になる上、そもそものIgG4関連疾患の治療が行われていないので、再び腫瘤ができる可能性がある。

「腫瘤があればIgG4関連疾患かもしれないと考え、検査をすることが医師に求められます」

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