しかし、そう簡単には辞められない。そこで若者たちが発見したのが「一生懸命働くのはやめる」という選択です。
どんなに必死で働いても時給は上がらない、頑張るだけ頑張って体も心もヘトヘトなのに、辞めたくても辞められない。でも会社の都合でいつ首を切られるかわからない。そんな仕事環境の中で、アメリカ人の6割近くが疲れ切っているという数字もあります。
それならメンタルを守るためにも、言われた通りの仕事だけを淡々とする。つまり、職場でのワーク・ライフ・バランスを確保すること。それが「クワイエット・クイッティング」だと言うのです。
確かに私たち働く者にとって、人生の3分の1は仕事に費やしていることになります。ましてやリモートとなると、どこまでが就業時間なのかも曖昧になりがち。
アメリカの職場の文化、日本とは違う部分もありつつ、新たな意味でのワーク・ライフ・バランスが必要な時代がやってきているのかもしれません。
ニューヨークからお届けします。