時間栄養学と旬の食材

【羊肉】脂肪燃焼や血流を活発にするカルニチンが豊富

冷え防止やダイエットにおすすめ

 羊の肉は世界中の人が食べることができる食肉のひとつです。宗教上の制約などが理由で食べることができない、いわゆる食のタブーに触れることのない食肉だからです。その種類は世界で1000品種以上もあるといわれていますが、大きく分けるとイギリスやスペイン、ニュージーランドが原産の品種になっています。

 国内で流通しているほとんどの羊肉は輸入であるといわれています。馴染みの薄い理由はもともと日本には羊がいなく、流通し始めた時期が新しいからです。もちろん古来中国から伝来した記録はありますが、その頃の日本は食肉文化がなかったため、毛を衣類にする技術のみが発展していったようです。

 近年も、何度か羊肉を国内流通する動きはあったものの、定着しない時期が続きました。そして最近ようやく、輸送技術の発達で新鮮な羊肉が輸入されることによって、その健康効果とともにおいしさが浸透し始めてきたのです。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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