往診に来てくれる医師は週1回、看護師は2日置き、最後の1週間は毎日来てくれたといいます。
自宅療養を開始した後、だんだんと患者の食は細くなり、おかゆの量が少しずつ減っていきました。痛み止めの麻薬が効いて眠っている時間が多くなり、飲み薬は誤飲しそうになるため麻薬は貼り薬に替わりました。
部屋に運ばれた介護ベッドは電動のエアマットで、マット内部の空気が少しずつ動いて褥瘡ができないように工夫されていました。そのおかげもあってか、褥瘡もなく皮膚はきれいなままだったといいます。
週1回、息子さんと娘さんが交代で顔を見せに来て、その際にお孫さんと会えた時が、何よりうれしそうに笑顔をみせていたそうです。
一度、出張で散髪をしてもらい、ひげを剃ってもらったこともありました。さっぱりしたご主人の顔を見て、奥さんは家に帰ってよかったと思ったといいます。
がんと向き合い生きていく