ARBの降圧効果はACE阻害薬よりも強い傾向があるので、どちらかというとARBのほうが広く用いられています。なお、ARBの成分名には「○○サルタン」とつくので、降圧薬をジェネリックでもらっている方は、一度ご自身のクスリを確認してみてください。
ACE阻害薬と同様に、ARBにも血圧を下げるだけでなく心臓や腎臓を保護する作用もあるので、とてもメリットがあるクスリです。また、ARBはACEには作用しないので、ACE阻害薬の特徴的な副作用である空咳(痰が絡まない咳)が起こらないというメリットもあります。
一方で、血液中のカリウムが増えるという副作用は両者に共通しています。カリウムが増えすぎると心臓に悪影響が出る可能性もあるため、ACE阻害薬と同様にARBを服用している方も定期的に血液検査をしておいたほうがいいでしょう。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方