健康診断や医療機関での診察で、ほとんどの人は「尿検査」を受けた経験があるのではないでしょうか。尿検査は体への負担が少なく、いちばん手軽な検査といえるかもしれませんが、「病気を発見する入り口」としてじつにさまざまな事柄がわかります。
量、比重、色、成分などを調べることで、主に、尿タンパク(尿に排出されたタンパク質の量)、尿糖(尿に排出された糖分の量)、尿潜血(尿に血液が混ざっていないか)、尿沈渣(尿に細胞などどのような物質が排出されているか)がわかります。尿検査の結果から、どんな病気が隠れているのか、いわゆる内科的な病気のうち呼吸器、消化器疾患を除けば7~8割は推測できるのではないかと考えられます。
尿は腎臓でつくられます。腎臓は全身の血液中で産生される老廃物や塩分をろ過し、尿として体外に排出しているのです。腎臓は多くの病気と深い関わりがあり、尿はその腎臓がトラブルなくしっかり働いているかどうかのバロメーターになるのです。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」