ニューヨークからお届けします。

複数の米医療関連メディアが選んだ2023年の医療ブレイクスルーは「痩せる薬」…肥満との戦いに新時代到来

(C)nortonrsx/iStock

 アメリカの複数の医療関連メディアが選んだ、2023年の最大のブレイクスルーは、「痩せる薬」でした。国民の7割が太り過ぎ、4割が肥満症に悩むアメリカ人にとって、新たな時代が到来したと注目の的になっています。

 このコラム(https://hc.nikkan-gendai.com/articles/278833)でもお伝えしたように、アメリカでは2023年、糖尿病治療薬オゼンピックが減量にも効果があることが、SNSで突然知られるようになりました。続いて同様の他の薬にも注目が集まり、大ブームを巻き起こしました。

 ノボ ノルディスク社から発売されているオゼンピックは、成人の2型糖尿病患者の血糖値を下げる週1回の注射薬。GLP1と呼ばれる腸内ホルモンと同じように作用し、食欲を抑え痩せる効果があります。同社のウゴービも同じ機能で、こちらは体重減少に特化しています。

1 / 2 ページ

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

関連記事