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米国でペットボトル水から推定値の10〜100倍のプラスチックが検出され衝撃走る

ペットボトルの水に切り替えた人たちも…(C)iStock

 ペットボトルの水から、これまでの推定値の10倍から100倍の微小なプラスチック粒子が検出され、衝撃を与えています。

 投棄されたプラごみが細かく粉砕されてできるマイクロプラスチックは、これまでも海洋汚染の原因として問題になっていました。マイクロプラスチックを飲み込んだ魚を食べることで、人間の体内にも入っていることも知られ始めていました。

 しかし今回世界を驚かせたのは、ペットボトルの水からこれまで推定されていた10倍から100倍のプラスチック粒子が検出されたことです。コロンビア大学とラトガース大学の研究によれば、ペットボトル入り飲料水1リットル中に含まれていたプラスチック粒子は、およそ24万個でした。

 検出されたプラスチック粒子のうち、約10%はマイクロプラスチックで、残りの90%はもっと小さなナノプラスチックでした。マイクロプラスチックが5ミリから1マイクロメートルであるのに比べ、ナノプラスチックは1マイクロメートル以下で、人間の髪の毛の太さの70分の1という微小なものです。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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