医療トピックス

高校生も恋愛嫌い

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 国を挙げて“子づくり”を奨励しているにもかかわらず、一向に増えない日本の人口。2014年の合計特殊出生率(女性が一生のうちに産む子供の数)も1.42人。2005年の1.26人から緩やかに上昇してきたが、9年ぶりに低下した。

 その原因は若者の「恋愛嫌い」「セックス嫌い」にあるといわれてきたが、どうやら本当らしい。それを裏付ける調査結果が第34回日本思春期学会・学術集会で発表された。

「岩手県の高校生の生と性に関する調査」がそれ。全日制高校78校に在籍する生徒約9000人を対象にアンケート調査を行い、96.8%に有効回答を得た。それによると、男女交際を望んでいる生徒は男子57%、女子48%。男女とも70%を超えていた2001年の調査と比べて大幅に低下した。

 岩手県の高校生のキス経験率は、男子33.8%、女子38.8%。セックス体験率は、男子12.5%、女子15.1%で、前回調査の半分だったという。

 しかも、初体験を済ませた女子の22.3%が「相手から強く要求された」ことを初体験の理由に挙げており、「望まないセックスを無理強いされた」可能性をうかがわせている。これも恋愛嫌いの原因かもしれない。

 内閣府が恋人のいない20~30代の「恋人なし」の未婚の男女を対象に行った調査でも半数が「恋愛は面倒くさい」と答えたという。若者の意識が変わらない限り、少子高齢化に歯止めがかかることはなさそうだ。