前回の眼精疲労の続きです。紹介した「杞菊地黄丸」以外でよくお勧めするのが、「メグスリノキ」です。
民間薬として日本の一部の地域で利用されていた生薬で、「千里眼の木」「長寿の木」とも呼ばれています。
東洋医学では「眼精疲労は、肝臓の疲労を指す」と考えますが、このメグスリノキもやはり、肝臓にいいといわれています。一見、オガクズのように見える生薬で、煎じるときれいな赤色の液体になります。この赤色はビタミンB12の色と考えられていて、目や肝臓に行きわたります。単味で飲む場合は1カ月単位で飲むといいでしょう。
また、「ヤツメウナギ」も眼精疲労の方にお勧めする食材です。ヤツメウナギにはビタミンAが豊富。かば焼きで食べられるお店もあります。
漢方薬局には「ヤツメウナギの肝の油」といった商品が置いてあります。ちなみに、ヤツメウナギの「ヤツメ=八ツ目」は、「8つの目がある」という意味ではなく、目は1つで、7つのエラの穴が加わって「8つの目」に見えることからきています。
Gさん(42)は、仕事がらお酒を飲む機会が多くありました。しかし転職をしたおかげで必要に迫られてのお酒ではなく、好きな時にリラックスしてお酒を楽しめるようになり、自然と、週2回、ワイン1~2杯の飲酒量になったそうです。
すると、ひどかった眼精疲労も改善。スカッとするタイプの目薬が手放せなかったのが、気が付くとまったく使わないようになっていたそうです。みなさん、目と肝臓は表裏一体ですよ。
漢方達人をめざせ!