漢方達人をめざせ!

漢方薬剤師になる前の体験「数分で痛みが消えた!」

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 今日は、私が「これはすごい」と最初に思った漢方薬についてお話ししましょう。母が薬剤師だったため、私の実家では子供の頃から「不調があれば西洋医学・西洋薬」。薬剤師を目指して大学で漢方の生薬を学ぶまで、漢方の威力を実体験として理解していませんでした。

 大学生の時、扁桃腺が腫れて喉が痛くなったことがありました。もともと“扁桃腺持ち”で、子供の頃からしょっちゅう扁桃腺が腫れて熱を出していたので、その時も「いつもの症状」でした。それまでは抗生物質を服用し対処していたのですが、その時は大学で学んだこともあり、漢方を飲んでみようと銀翹解毒丸という処方薬を飲みました。

 そのすごさに驚きました。なんと数分で痛みが治まり、いつもの熱も出ませんでした。「漢方薬って効くんだ。しかも、処方によってはすぐ効くんだ」と心の底から思いました。

 漢方薬剤師になってからは、その日の体調に応じて自ら漢方薬を処方し、飲むことで体質改善しました。今では扁桃腺が腫れて熱を出すことはまったくなくなりましたが、風邪で喉が痛くなった時などは、すぐに銀翹解毒丸や風邪のひき始めに効力を発揮する葛根湯を飲んで事なきを得ています。

 ちなみに、銀翹解毒丸と並んで、喉の痛みには駆風解毒湯もよく効きます。

久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。