話題の食材&アプリはどうなった?

クジラには抗疲労効果 黒千石は血管を若返らせる

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ
【クジラ】

 中年以降の人なら、クジラ肉は給食のオカズや酒のつまみとしておなじみだろう。捕鯨問題や食文化の変化などがあって、居酒屋でつまむ程度だろうが、中高年の健康パワーのチャージには、うってつけだ。

「クジラといえば、やっぱりステーキですよ。3センチくらいの厚さの1枚を焼いて、醤油と和ガラシで食べる。滴る血で自然のものを食べている感覚がすごくて元気が出る。皿は真っ赤っ赤。そこにウマ味や栄養分があふれているから、ザク切りのキャベツに浸して全部食べ尽くすと、もっと元気になる。40年前、東京に出てきて新宿のガード下で食べて以来、今も元気のもとですね」

 こう言うのは、水産ジャーナリストの西潟正人氏だ。なぜ元気になるかというと、クジラ肉に多く含まれるアミノ酸の一種、バレニンの作用だ。筋持久力をアップするほか、疲労成分の乳酸を分解、さらには細胞や臓器の老化の原因物質である活性酸素を除去する働きがある。クジラは、そんな抗疲労物質を筋肉にたくさん蓄えているから、広い海を優雅に泳ぎ続けることができるのだ。

 それでいて、赤身にはサシがないため、コレステロールが少なく低カロリー。メタボ時代の今、格好のタンパク源だろう。年末進行のドタバタや家族サービスで疲れがたまりやすいだけに、刺し身やステーキ、鍋などでクジラをチャージしよう。

栽培は難しい
栽培は難しい(C)日刊ゲンダイ
【黒千石】

 昨年の「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京系)で、“北海道の幻の健康食材”として紹介され、一躍脚光を浴びた黒千石大豆。

 栽培が難しいため、北海道や岩手の一部でしか生産されていないが、血管を若返らせるというアントシアニンなどポリフェノールの含有量が1.3グラム(100グラム中)と豊富で、実に赤ワイン(0.2~0.4グラム=国民生活センター調べ)の3~6倍もある。

 岩手県立大の千葉啓子教授らの研究によると、「一般的な黒大豆には種皮中にアントシアニンやポリフェノールが豊富に含まれていますが、黒千石はさらに含有量が多かった。動物実験では摂取によって血清と肝臓のチオバルビツール酸の低下が見られ、生体内の抗酸化作用も期待できそう」だという。

 また、北海道大学の研究では、アレルギーを抑えるために必要なインターフェロンγを誘発させる機能物質も発見されている。

 食べ方は、米3合に60グラム程度の割合で混ぜて炊いたり、煮出してお茶として飲んだりする方法もある。

 購入はネット通販が最も簡単で、北海道北竜町の「黒千石事業協同組合」なら1キロ1300円(税込み)。また、黒千石で作ったきな粉は500グラムで1200円(同)。