関東圏のクリニックから総合病院に移り、現在、入院病棟に勤務している看護師のミキです。
平均、週に2回ほど宿直勤務になります。入院病棟の消灯時間は9時ですから、いつもこの時間になりますと、一息ついて、私は好きな紅茶を飲みます。ある日、その紅茶を飲んでいるとき、私が担当している病室からナースコールがありました。
部屋を訪ねますと、異様な臭いが鼻を突いたのです。嫌な予感がして、ベッドに近づくと、「看護師さん、“おはぎ”です。食べてください」と、自分の排泄物をおにぎりのように丸めて2個差し出してきました。重度の認知症患者さんですから、怒ることもできません。6人部屋で、他の患者さんは寝ていますし、大声も出せないのです。
すぐ、他の看護師を呼んでベッドを清掃、滅菌、部屋を消臭してもらい、その間、私はその患者さんをシャワー室に連れていって体を洗い、着替えさせました。
再び、その患者さんをベッドに寝かせ、ナースセンターに戻ったときには紅茶はすっかり冷めて、もう飲む気になどなれません。
■怒りから1年間の禁煙もフイに
このとき、私は1年間ほど禁煙をしておりましたが、無性にたばこが吸いたくなりました。病院施設の外に出て、コンビニで1箱購入し、つい禁煙を破ってしまったのです。
病院の敷地内は全面禁煙です。10年ほど前まで、病院施設の地下に喫煙室がありましたが今は閉鎖されています。
看護師や医師にも愛煙家がおりまして、休憩時間になると、外に出て吸っています。もちろん、人目につかない場所でです。でも、たばこの臭いが衣服につきますから、吸い終えた人は、病院周辺を一回りして臭いを消してから戻ってきます。
それでも外来の患者さんや入院患者さんに気付かれて、「看護師さんは禁煙、禁煙ってうるさく言うのに、自分は吸っていいの?」みたいに恨みがましく見られます。
患者さんの中に、トイレで吸う人がおりまして、怒った看護師長が、「禁煙です」と、紙に書いて張り出していますから患者さんにしてみれば当然かもしれません。
看護師はなにかとストレスの多い仕事なのです。
病院は本日も大騒ぎ