病院は本日も大騒ぎ

冠動脈カテーテル検査後 患者さんの腕に無数のうっ血症状

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 関東圏にある総合病院に勤務して、20年になる看護師のフミエです。

 私は看護予備校に2年間通い、看護師国家試験にパスしました。そのときの友人たちと年に数回会食して情報交換をしています。

 先日の会食では看護師による医療アクシデントが話題になりました。

 国立病院に勤務している看護師がこんな例を紹介していました。

 ベッドに寝ていた入院患者さんの採血を行い、部屋を出ようとしたところ手を滑らせ、真空採血管を床に落として割ってしまったというのです。むろん、患者さんはムッとした顔をされていたそうですが、平謝りして、採血のやり直しをしたそうです。

 また別の看護師の話は深刻でした。

 冠動脈疾患で入院している70代の男性患者さんが、手首にある動脈から、心臓の近くにある冠動脈にカテーテルを入れる検査をしました。

 点滴で造影剤を入れて左の手首からカテーテルを入れたそうです。

 翌日に若い看護師が病室にやってきて、右腕に別の点滴をしていたことから左手の腕をバンドで縛り、血圧を測りました。

 2、3日後、その患者さんが、左手のパジャマをまくって看護師に「これはどうしたの?」と、聞いてきたそうです。

 見ると、左手の手首周辺にある無数の血管がうっ血の症状になっており、言葉が悪いのですがゾンビのようになっておりました。

 患者さんは、左手で血圧を測ったとき、腕をバンドで縛ったことで、造影剤が血管に詰まったのではないかと疑ったようです。

 病院側は、「原因がバンドなのかどうか、理由がわかりません」と、回答したそうですが、普段のベテラン看護師も、そうしたリスクは予想しておらず、ビックリしていたそうです。

 その意味では「明らかなミスとは言えないものの、若い看護師は強く縛りすぎたのではないか?」というのが会食に参加した“同期看護師”たちの意見でした。

 その患者さんは、それから1カ月が過ぎた現在でも、体に支障はありませんが、左手に出来たゾンビの症状は消えていないようです。