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布施博さん歩行困難告白 脊柱管狭窄症の症状改善ポイント

布施博さん
布施博さん(C)日刊ゲンダイ

【Q】俳優の布施博さんが脊柱管狭窄症と診断されたテレビ番組を見て、不安になっています。私も数年前から脊柱管狭窄症。このままいけば歩けなくなるのでしょうか? 手術を受けるか悩んでいます。 (60代・女性)

【A】私はスマートフォンやパソコンを通して脊椎疾患の相談に乗る「オンライン診察」を毎週土曜日の午後に行っており、そちらでも同様の相談をよく受けます。

 脊柱管狭窄症は脊柱管の内腔が狭くなり、神経が圧迫されて痛みやしびれが出てくる病気。痛みの程度や進行度合いは人それぞれで、何年経ってもそれほど痛みやしびれがひどくならず、症状がひどい時だけ鎮痛剤や抗炎症剤を飲めばOK、という人もいます。

 手術を受けるかどうかで悩んでいるとのことですが、すぐにでも手術を検討した方がいいのは、排尿や排便に異常がある場合。具体的には、頻尿や尿漏れがある、便秘がある、などです。

 ただし、泌尿器疾患である可能性もありますので、きちんと確認してください。

 それ以外では、歩けなくて日常生活に支障が出る場合、です。

 たとえば、私が勤務する岩井整形外科内科病院は東京・小岩駅から徒歩5分ほどのところにありますが、駅との往復を何度もしなければならないのに、頻繁に休まないと駅に行けないようであれば、手術を検討した方がいいでしょう。

 逆に、すでに隠居生活にあり、痛みやしびれはそれほどでもなく、休み休み歩いても特に支障がないようであれば、様子を見てもいいかもしれません。

 画像診断の結果は、必ずしも症状の強さと一致しません。自分がどれだけ困っているかを医師に相談し、手術を受けるかどうか検討してください。

 なお、私が行う細い内視鏡を用いた手術なら、体の傷は小さく、入院期間は2~7日程度で済みます。

(岩井整形外科内科病院・古閑比佐志副院長)

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