【Q】虫に刺されると症状が強く出ます。患部が腫れたり、かゆみが数週間続くような虫刺されは何が原因で、対策はどうすればいいのでしょうか? (20代・女性)
【A】蚊、ブヨ、ダニ……。虫に刺されて皮膚が赤くなったり、かゆくなったりするのは全てアレルギー反応です。虫は人間を刺す時、血を吸いやすくするため唾液を注入します。
その唾液が人にアレルギー反応を引き起こす。人の皮膚の中からヒスタミンという化学物質が出て、かゆみを感じる神経を刺激し、皮膚がかゆくなるのです。
虫刺されで患部が腫れあがり痛みを伴うようなひどい症状になる人と、全く症状が出ない人の差は分かっていません。アレルギー反応が強く、蚊でも腫れてしまう人もいます。
虫刺されに弱い人はまず、虫刺されの予防を。虫よけスプレーや携帯用の蚊取り線香のようなものを外出時に持参してください。
次に、「かかない」ことがとても重要。かゆみが増しますし、菌が入って腫れるリスクが高まります。医師にステロイドが入った薬を処方してもらい、刺されたらすぐに塗るのもいい。市販の塗り薬にもステロイドが入ったものもありますが、効果が不十分で、とりあえずのかゆみは抑えられても、炎症は抑えられないかもしれません。
何日も続くかゆみや腫れを放置すると、黒くなり痕やシミになることも。虫に刺された部分がしこりとなり、長期間ずっとかゆくなる可能性もあります。さらには、そのしこりが湿疹のように広がることもあるため、かゆみや腫れがある場合は放置せず、皮膚科の受診をお勧めします。
なお、虫よけスプレーは肌に直接スプレーするのではなく、着用している衣類にスプレーしても効果が期待できる製品もあります。漂う香りで虫を避けられます。
(世田谷そのだ皮膚科・園田広弥院長)
サラリーマン the バイブル