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目のコロナ対策<4>感染予防用のメガネはどう選べばいい?

視力は良くてもコロナ対策用に保護メガネを
視力は良くてもコロナ対策用に保護メガネを

 メガネが飛沫から目を守っているのなら、メガネの表面には多くの新型コロナウイルスが付着していると考えた方がいい。「清澤眼科医院」(東京・南砂)の清澤源弘院長が言う。

「外出先から帰ったとき、満員電車や商談などで人と対面した後などは、こまめにメガネを洗うようにするといいでしょう。洗う際は、中性洗剤を薄めた液に軽く浸し、水でよくすすぎ、ふき取ってください」

 コンタクトレンズはレンズのつけ外し時に指先が目の周りの粘膜に触れやすい。使っている人は、今年の冬だけメガネに替えるのもいいかもしれない。コンタクトは装着しているときも、何げなく指先でレンズの位置を変えたり、目をこすったりすることも多い。知らず知らずのうちに感染リスクを高めることがあるからだ。

「もちろん、そうした行為を意識してやめられる人は神経質になることはありません。しかし、そうでない人で、メガネも持っているという人はメガネで過ごす時間を長くした方がいいかもしれません」

 視力が良く、普段はメガネを使っていない人でも、可能なら保護メガネやだてメガネなどをかけるのも手だ。

 しかし、どのような基準で選べばいいのか? 最近は、目の周りを完全に覆ったゴーグル型や、目を乾燥させないようにフレームの内側にウオーターポケットを内蔵するなどさまざまなタイプのメガネが販売されている。新型コロナ対策で選ぶなら、目を覆うゴーグル型がいいかもしれない。

 とはいえ、視力が悪くない人が度の入っていないだてメガネをかけていると、視力が低下することはないのだろうか?

「私も患者さんから同様の質問を受けることがありますが、メガネ店で購入しただてメガネを正しく使っていれば問題ありません。ただし、メガネをかけることで無意識のうちに視界を狭めてしまうことがあるかもしれない。また、レンズが汚れたまま使っていると視界がぼやけたり、レンズに傷がついていたりすれば屈折が変わってしまうので話は別です。レンズ部分がきちんとしているものを選び、だてメガネでも手入れはしっかり行う必要があります」

 屈折矯正するわけではないので、雑貨店などで格安のゴーグル型を買い求める人もいるだろう。

「視力の悪い人の中には、片方が正常で片方が悪いという場合があります。そのため、メガネ店で作るメガネで度の入っていないレンズでも、メガネレンズメーカーがきちんと像のゆがみなども考慮して設計して作ったものが使われます。ゆがみもなく、両目で見たときに正しい像が見えるように作られています。ところが、雑貨店などで格安で売っているものは左右同度数であり、乱視への配慮もなく、耐久性も劣るなど、私は推奨したくありません。そのようなメガネでは、目が疲れるなどさまざまな不都合なことが起きる可能性があります」

 メガネは医療補助具だという認識を持つことが大切だ。

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