今日何食べる?

コロナうつをブロッコリーが抑制!カギはスルフォラファン

ブロッコリースプラウト
ブロッコリースプラウト

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。緩みかけた気を再度引き締めて、感染予防に努めたい。

 そんな中でおすすめの食品が、ブロッコリーやブロッコリースプラウトだ。新型コロナウイルスに感染すると肺炎に至るリスクがある。肺炎とは、つまり炎症のこと。炎症は、うつ病も発症させることが複数の研究で明らかになっている。マウスに炎症を引き起こす物質を投与すると、うつ様行動を取るという報告もある。

 千葉大学社会精神保健教育研究センター副センター長の橋本謙二教授は、ブロッコリーに含まれる物質スルフォラファンが、ストレスに対するレジリエンス(困難や逆境に心が折れずに柔軟に生き延びようとする力)を示す作用があることを研究で証明。研究の中では、スルフォラファン入りのエサを与えたマウスに、炎症を引き起こす物質を与えるとどうなるかも調べた。するとそのマウスは、うつ様行動を取らなかった。

 また、思春期のマウスにスルフォラファンを与えると、成人期になって炎症を引き起こす物質を与えても、うつ様行動を取らなかった。これらの結果から、スルフォラファンの抗炎症作用がうつ症状を抑制していることが分かる。

 報道されている通り、今年7月から自殺者が増えている。特に女性の自殺者の増加は顕著で、8月は前年同月より4割増加している。自殺対策の調査研究を行う「いのち支える自殺対策推進センター」は、コロナの感染拡大による経済面や家庭での悩みが影響している可能性があると、分析結果を発表した。

 ブロッコリーで自殺を食い止められるとまでは言わないが、うつ症状を抑制する作用があるスルフォラファンを、こういった時期だからこそ積極的に取りたい。

 スルフォラファンはブロッコリーよりも、ブロッコリースプラウトにより多く含まれている。食べるなら「生」がおすすめだ。

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