ワクチン接種後死亡1571人すべて「因果関係なし」「不明」は変わらず 厚労省が報告

(C)shirosuna-m/iStock

 厚労省は18日、新型コロナワクチンの接種と副反応との関連性を議論する専門部会を開催した。

 同会に提出した資料によると、予防接種開始(2021年2月17日)から2022年2月20日までに新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例は1513件(ファイザー社製1430件、モデルナ社製82件、アストラゼネカ社製1件)。その後、3月4日までに58件(ファイザー社製41件、モデルナ社製17件)の報告があった。つまり、予防接種開始以来、380日間に1571件(ファイザー社製1471件、モデルナ社製99件、アストラゼネカ社製1件)の死亡が報告されたことになる。1日当たりでは4.13人になる計算だ。

 一方、2022年3月4日までの推定ワクチン接種回数は官邸発表のデータによると2億3112万2195回。仮に1571件の死亡すべてが新型コロナワクチンと因果関係があったと仮定すると、1回当たりの致死率は0.0006797%となる。

 専門部会では2022年2月20日までに報告された1513件の死亡とワクチン接種との関連について、α(ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの)、β(ワクチンと死亡との因果関係が認められないもの)、γ(情報不足等によりワクチンと死亡の因果関係が評価できないもの)と評価している。その結果は以下の通り。

▼ファイザー社製(α=0件、β=9件、γ=1421件)

▼モデルナ社製(α=0件、β=1件、γ=81件)

▼アストラゼネカ社製(α=0件、β=0件、γ=1件)

 ちなみにファイザー社製で死亡が報告された人の症状の概要に記載された死因等は、虚血性心疾患142件、心不全129件、出血性脳卒中108件など。モデルナ社製では虚血性心疾患12件、出血性脳卒中10件、心筋炎関連事象7件など。アストラゼネカ社製は大動脈弁狭窄症1件だった。

 今回の会合でも死亡例の報告に関しては、「現時点においては、3回目接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」とした。

関連記事