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コロナワクチン副反応 厚労省が新たに111人の医療費・医療手当を認定

ワクチン接種を受ける女性(C)共同通信社
ワクチン接種を受ける女性(C)共同通信社

 厚労省は24日、新型コロナワクチンによる健康被害救済を審議する専門部会を開催した。今回は死亡事例請求の審査はされず、131件の医療費・医療手当の請求が審議された。そのうち111人に「ワクチン接種によって起きた可能性が否定できない」として医療費・医療手当を認定した。残り20人中19人は否認、1人は保留だった。

 請求が認められた111人の性別は男性43人、女性68人。世代別に見ると10代2人(男性1人、女性1人)、20代14人(8人、6人)、30代20人(6人、14人)、40代30人(10人、20人)、50代21人(7人、14人)、60代12人(5人、7人)、70代9人(4人、5人)、80代3人(2人、1人)となった。疾病名、障害名は「アナフィラキシー」「急性アレルギー反応」「アナフィラキシー様」「発熱」「蕁麻疹」「顔面麻痺」「右肩関節腫脹」「急性心筋心膜炎」などが目立った。今回の審議結果を含む新型コロナワクチンに関する累積の申請受理件数は5207件。うち認定件数は1228件、否認件数120件、現在の保留件数29件となっている。

 ちなみに、同専門部会は否認理由を「①予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠はないが、通常の医学的見地によれば否定する論拠がある②予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠がある③疾病の程度は、通常起こりうる副反応の範囲内である④障害の程度は、政令に定められる障害に相当しない⑤因果関係について判断するための資料が不足しており、医学的判断が不可能である」と分類している。今回否認の19人は①は7件、③は12件を否認の理由として挙げている。

 なお、新型コロナワクチン接種がスタートして11月25日で1年9カ月以上が経過。この間、3.45億回の新型コロナワクチン接種が行われ、厚労省には医療機関からだけでも3.5万件(10月8日まで)の副反応と1907件(10月28日まで)の接種後死亡件数が報告されている。

 同専門部会は認定にあたって、事例ごとに「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が、予防接種によって起こることを否定できない場合も対象」との考え方に基づき審査している、としている。

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