コロナ第8波に備える最新知識

11歳男児のワクチン接種後死亡を新たに厚労省が報告 3回目当日に浴槽で発見

子ども用コロナワクチン(米ファイザー社提供)
子ども用コロナワクチン(米ファイザー社提供)

 厚労省は今月16日、新型コロナワクチンの接種と副反応との関連性を議論する専門部会を開催した。なお、今回から接種後死亡の報告の仕方を改め、評価件数のみの発表となった。アストラゼネカ社製は9月30日で使用が中止されている。

 同会に提出した資料によると、予防接種開始(2021年2月17日)から22年11月13日までに新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例のうち評価が行われたのは12歳以上で1917件(ファイザー社製1707件、モデルナ社製209件、武田社製ノババックス1件)。ファイザー社製5~11歳用2件の計1919件だった。前回11月11日の同部会で公表された評価件数は22年10月9日までの接種後死亡事例1889件(ファイザー社製1683件、モデルナ社製202件、アストラゼネカ社製1件、武田社製ノババックス1件、ファイザー社製5~11歳用2件)。つまり31日間に30件増えたことになる。

 専門部会では22年11月13日までに報告された12歳以上の1917件の死亡とワクチン接種との関連について、α=ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの、β=ワクチンと死亡との因果関係が認められないもの、γ=情報不足等によりワクチンと死亡との因果関係が評価できないもの──と評価している。その結果は以下の通り。

▼ファイザー社製 α=0件、β=10件、γ=1697件

▼モデルナ社製 α=0件、β=1件、γ=208件

▼ノババックス α=0件、β=0件、γ=1件

 また、ファイザー社製5~11歳用の2件については、いずれも「情報不足等によりワクチンと死亡との因果関係が評価できないもの」と評価されている。

 これとは別に今回の専門部会には接種した当日の12月13日に亡くなった11歳男児の事例が報告された。この男児は、午後3時40分にファイザー社製5~11歳用3回目を接種。午後7時15分に浴槽に顔が漬かっている状態でいるのを家族が発見し、救急車を要請。同30分に救急隊が到着し、救命処置をしながら搬送。同57分に病院に到着したものの、治療の甲斐なく午後9時7分に亡くなったという。男児はアレルギー性鼻炎があり薬を飲んでいた。午後6時40分ごろに入浴していたが、入浴前に食欲がなかったという。

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