たっぷり時間があるGW期間中は、肥満にならない生活習慣を身につけるのにいいチャンス。特別な努力をしなくても、ちょっとした工夫を毎日続ければ、いつの間にかヤセた体を手に入れられる。今年の夏はTシャツをカッコよく決めたい。早速始めようではないか。
■(1)肉を食べる
「筋肉量が減ると基礎代謝が落ちて太りやすくなります。筋肉の原料になるのがタンパク質。動物性と植物性がありますが、動物性の方が吸収がいい。つまり、肉、魚、卵などです。肉は脂肪を燃焼させるL-カルニチンが豊富な赤身で色が濃い物を。鶏肉より豚肉、豚肉より牛肉がお勧めです」(アオハルクリニック管理栄養士・伊達友美氏)
■(2)“ながら食”をしない
「テレビや新聞などを見ながら食べると、食事に意識を集中させていないので、なかなか満足できず、食べ過ぎにつながります」(横浜創英大学・則岡孝子名誉教授)
■(3)食べる順番を考える
「血糖値を急激に上げると、インスリンが大量に分泌され、太りやすくなる。そうならない食べ方を心掛けてください。最初に汁物、あるいは肉や魚のメーンを食べる。ご飯やパンなどの糖質を食べないでください。よく“野菜を先に”といいますが、野菜の中には糖質が多いものがありますので、必ずしもいいとは限りません」(伊達氏)
■(4)アイスよりホット
「温かいものを食べたり飲んだりすると、副交感神経が活発化し、満腹感を早く得られます。食事も飲み物も、アイスよりホットを」(則岡氏)
■(5)湯船につかる
「体が温まり、副交感神経を活発化します」(則岡氏)
■(6)食卓を青色に
「視覚的に食欲を抑える色なので、テーブルクロスや皿は青色に」(健康ライター・宮岸洋明氏)
■(7)オメガ3の油をプラス
「オメガ3は脂質の一種で、体内の脂肪燃焼スイッチをオンにします。シソ、エゴマ、アマの実のオイルにオメガ3が豊富に含まれています。最初は1日大さじ1杯を目安に」(伊達氏)
■(8)1日3食は必要ない
「1日3食必要なのは成長期の子供だけ。大人はほとんどの場合、食べすぎです。〈1日1~2食では、食事と食事の間が空きすぎて栄養の吸収が高まる〉といわれますが、代謝を上げる栄養素の吸収が高まれば、むしろやせやすい食べ方になるでしょう」(伊達氏)
■(9)お腹がすかない限り食べ物を口にしない
前項とも通じるが、食べるタイミングのポイントになるのが「空腹」だ。
「それほど空腹でもないのに何となく食べると、余剰なエネルギーが積み重なってしまう。小腹がすいた程度ではなく、空腹をしっかり感じてから食べる。〈食べる→エネルギーを使い切る→空腹を感じる→食べる〉というリズムを身につけてください」(精神科医・奥田弘美氏)
■(10)腹巻きをする
「お腹が温まり、食べたものの脂肪燃焼が高まります。僕もダイエット中は、ずっと腹巻きをします」(宮岸氏)
■(11)空腹で眠れない時は、大さじ1杯程度のご飯
「口の中でドロドロの液状になるまで噛むと満腹ホルモンと呼ばれる『レプチン』が増え、空腹感を減らすことができます」(作業療法士・菅原洋平氏)
■(12)アルコールは飲みたいものを
「アルコールは心の栄養でストレス解消に役立ちます。本当はビールを飲みたいけど、カロリーや糖質を気にして発泡酒などを飲むのはやめましょう。代替品では心の栄養になりませんし、体に必要な栄養も含まれませんから飲む意味がないでしょう。重要なのは、本当に飲みたいと思っているのか、何が心の栄養になるのかを考え、種類を選ぶことです」(伊達氏)
■(13)ちょこちょこ動き
「肥満にならない生活習慣のポイントは、どうやって活動量を増やし代謝を上げられるかということ。そのためにはじっとしている時間を減らし、こまめに体を動かす。活動量は『座る<立つ<移動』となります。同じ座っているのでも、姿勢を正したり、イス代わりにバランスボールを使うといいでしょう」(健康運動指導士・小野寺由美子氏)
「速足で移動する」「階段を使う」などもいい。