歌って押すだけ 血圧・血糖値が安定する「Eスポット歌唱法」

トレーナーのENIWA氏/(C)日刊ゲンダイ
トレーナーのENIWA氏/(C)日刊ゲンダイ

 カラオケ好きなみなさん。どうせ歌うなら、「あるポイント」を押しながら! それによって、ダイエット、ウエスト減、便秘解消などさまざまな健康効果が期待できるという。「歌って押すだけダイエット」(講談社)を先日出版したボイス・エクササイズ・トレーナーのENIWA氏に聞いた。

「あるポイント」とはEスポット、お腹の側面にある筋肉、腹横筋の一部だ。「エクササイズ・スポット」、略して「Eスポット」とENIWA氏が名付けた。このEスポットは、体の中で唯一、自分で触って動きを実感できるインナーマッスルだという。

「健康にとって重要な役割を果たしているのがインナーマッスルですが、体の一番奥にあるので、鍛えられているのか分かりにくい。ところがEスポットを触れば、それが分かります」

 ボイストレーナーとして活躍していたENIWA氏は、「歌は息を大きく吸ったり長く吐いたりするので有効な有酸素運動になり、健康のためのエクササイズだ」と実感していた。さらにインナーマッスルに関するEスポットを押せば、より健康効果が上がるのではないかと考えた。その結果、生まれたのが「Eスポット歌唱法」。やり方はごく簡単だ。

 まず、自分のEスポットを探す。

「肩幅に足を開いて立ち、腰骨の一番出ているところに指3本を当てます。指の付け根が腰骨に触るまで斜め45度にスライドさせた時、指先に当たる部分がEスポットです」

 お腹がポッコリ出ている人はEスポットに指がなかなか届かない。その場合は指3本を立て直角に深くグッと押し込むといい。Eスポットが分かったら、使う練習をする。

「初めての人はあおむけになり、膝を立ててやるといいでしょう」

 Eスポットに指を当て、大きく息を吸い、下腹部を膨らませる。Eスポットを指で押してゆっくり息を吐きながら、お腹を最もへこませ、5秒キープする。

「Eスポットが硬くなって、指を押し返す感じがしたらOKです」

■ウエストが7センチ減!

 ここまでできるようになったら、Eスポット歌唱法の実践だ。

①息を吐いてお腹をへこませ、Eスポットに力を入れる。

②今度は息を吸いながらお腹を膨らませ、その状態をキープして声を出す(歌う)。

 息継ぎは、「お腹を張ってEスポットに入っている力」を一瞬緩めるようにする。

「お腹を膨らませると横隔膜が下がって空気がたくさん入り、Eスポットにも力が入って体幹が鍛えられる。1曲通して歌うより、1フレーズずつ練習していくといいでしょう」

 歌わなくても、通勤時や仕事の途中などに①と②(この場合は、「声を出す」ではなく、息を吐く)をやると、体幹トレーニングになる。

 体幹筋トレーニングの研究に携わる早稲田大学・金岡恒治教授は「簡単に楽しみながらでき、非常に効果的」と認めている。ちなみに、Eスポットを使ったトレーニング法のメソッドは、もともとロンドン五輪の時の世界水泳選手権出場の選手たちが行っていた方法を応用したものだ。

 実践している人からは「食べても太らなくなった」「ウエスト7センチ減」「6キロやせた」「便通がよくなった」「血圧・血糖値が安定した」などの声が上がっている。

 やってみるか!

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