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歳を取っても老眼鏡をかけたくない すぐに役立つ対策は?

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

【Q】視力が弱くコンタクトレンズをしています。老眼を少しでも遅らせたいと思っていますが、対策はありますか? (44歳・女性)

【A】老眼対策を知りたいとのことですが、たとえばスマホやパソコン操作をしている時に10分に1回、画面から目を離してチラッと違うところを見る。要はピントの調整ですね。若い頃から意識して行うと、多少は老眼を遅らせることができるかもしれません。

 私が20代の頃から独自に取った統計によると、老眼鏡が必要になる平均年齢は44.6歳。前述のピント調整体操を欠かさず行ったとしても、せいぜい3~4年遅らせられる程度でしょうか。

 近視の人は老眼が遅れる傾向があり、遠視の人は早く老眼になる傾向がありますが、そんなに大きな年齢差はありません。

「老眼=年を取った証拠」と皆さん思われるようですが、20歳を過ぎた頃から目の老化は始まっています。作曲家のシューベルトは老眼で遠近両用眼鏡を使用したのは28歳の頃。私はその話を知っていたので、目の不調を感じ始めた35歳の頃に思い切って遠近両用眼鏡をかけてみたんです。

 すると、それまで感じていた肩凝りが嘘のようになくなりました。日本では老眼対策をしていない人が多過ぎる。

 私は、40代後半になっても裸眼でいることには無理があると思っています。

 老眼の初期症状は「遠くの物が見えにくい」。朝や午前中はよく見えたのに、仕事から帰る頃には遠くが見えにくい。「手元の文字が見えるからまだ老眼じゃない」と目の不調を我慢する人も多いのですが、誤った情報であるということを知ってほしいですね。

 老眼を遅らせようと闘う必要も、我慢する必要もない。老眼鏡は進歩が目覚ましい。高機能レンズ使用の遠近両用眼鏡やコンタクトレンズをかけると、日常生活が本当に楽になります。遠近両用眼鏡を使い始めた患者さんは「頭痛がなくなった」「肩凝りが楽になった」と喜んでくれます。

 遠近両用眼鏡やコンタクトは、快適な生活を送るためにあるもの。一人でも多くの方が老眼を受け入れ、早めに対策を講じることを願っています。

(梶田眼科・梶田雅義院長)

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