牛乳を飲むと、「お腹がゴロゴロして」という人向けに“第2のミルク”として登場したのが豆乳だが、今や「第3のミルク」がブーム。コンビニやスーパーで、アーモンドミルクやオーツミルク、ライスミルクといった牛乳ではない「○○ミルク」を目にしたことがあるだろう。
これらのミルクは、牛乳とどう違うのか。管理栄養士・フードコーディネーターの清水加奈子さんが言う。
「牛乳は動物性ですが、これらのミルクは植物性で、牛乳より低脂肪・低カロリーでありながら、ミネラル補給ができます。たとえば豆乳なら、カロリーは牛乳より30%ほど低い。3大栄養素をエネルギーに変えるビタミンB群も豊富で、脂肪をつきにくくするメリットがあります。健康や美容を気にする女性にとって、豆乳は今や日常的な乳飲料です」
大豆アレルギーの人は豆乳がダメだし、大豆独特の香りが苦手という人もいる。そこで登場したのが、「第3のミルク」だ。
「コンビニなどでもっとも気軽に買えるのが、アーモンドミルクです。自然な甘さがあって飲みやすく、カロリーは豆乳よりもさらに低く、牛乳の5分の1。脂質は3分の1以下。ナッツ由来なので、カルシウムなどのミネラルは豊富です」
人気の中心は女性だが、清水さんは「中年男性にこそおすすめ」だと言う。
「植物性ミルクには、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。そのため食間や食前に植物性ミルクを飲むと、血糖値の上がり方が緩やかになる。血糖値の上昇が急激だと、その反動で落ちるのも急で、強い空腹感から何かをつまみたくなるのですが、上昇が穏やかだとその心配がありません。メタボや血糖値が気になる人には、うってつけなのです」
ココナツミルクやオーツミルクなどの「第3のミルク」も、スーパーやネットなどで購入できる。これらはそのまま飲むだけでなく、いつもの飲み物に加えて飲むのもいいという。
「特にアーモンドミルクのナッツの風味は、コーヒーにぴったり。また、レンジで温めた植物性ミルクで、インスタントのポタージュスープを作ると、味にコクが出ておいしくなりますよ」
お試しあれ。