セックスが痛い

痛み対策の潤滑ゼリーはポタポタ中身が落ちるゆるい液状を

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 唐突ですが、セックスの時に使うローションを適当に選んでいませんか?

 このコラムではセックスの痛みのさまざまな原因を取り上げてきましたが、やはりダントツで多いのは、女性ホルモン減少による潤い不足。性的に興奮しても女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下していると、肌や粘膜の潤い、そして膣分泌液も少なくなります。

 エストロゲン分泌が低下する原因は、閉経だけではありません。がん治療の化学療法や使用する薬によっては、年齢に関係なく更年期と似た症状が出て、性交痛として表れることもあります。

 痛い本人だけに限らず、男性パートナーも女性のためにネット検索でアダルトローションや潤滑ゼリーをキーワードに何かしら購入する人も多いでしょう。しかし有名なネットショップで「潤滑ゼリー」と検索すると、ざっと400以上の商品が出てきます。その中には男性のマスターベーション向けで、カップル向けでないものも含まれています。よかれと思って購入したものが、潤い補充としてはお門違いなこともあるのです。

 適したものを選ぶポイントは3つ。まず、全成分を表示していること。次に、「潤滑ゼリー」、英語なら「Lubricants」と表記されていること。さらに、糸引きや強い粘りがないかチェックすることです。

 潤い補充のローションは、ゆるい液状で、ボトルやチューブを逆さにするとポタポタと中身が落ちてきます。粘りが強いと落ちてこないか、落ちるまでネバーッとゆっくり。男性器はシャワーで洗い流せますが、女性器は取り出しひっくり返して洗えません。もし粘度が高いものを買ってしまったら、男性のマスターベーションの時や、2人でボディー上だけでヌルヌル感を楽しみたい時に使ってくださいね。

 1種類買って解決ではなく、合わなかった場合は諦めず何種類も試し、自分たちに合ったものを探し出してください。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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