セックスが痛い

お尻がかゆくて感染症だと思ったら…洗いすぎが原因だった

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 先日、偶然に知った「オシリを洗うのはやめなさい」という肛門科の佐々木みのり先生の著書。普段、デリケートゾーンばかりに気を取られているので、お尻の勉強を兼ねて手に取ってみました。

 温水洗浄便座やお風呂での洗いすぎがお尻のトラブルを招くというのですが、どうしましょう……。私は温水洗浄便座が大好き。そういえば知人が「お尻がかゆくて、感染症か何かかも」と悩み病院に行ったら、洗いすぎが原因で起きた湿疹で、逆に驚いたと話してくれたばかりでした。

「ただの洗いすぎで? でも深刻な病気でなくてよかったですね」なんて言いながら、他人事のように自分は相変わらず温水洗浄便座の水圧強、水温高の設定でお尻を洗浄していました。

 私はデリケートゾーン関連の商品を販売する仕事柄、デリケートゾーンの洗い方に関しては、バリアー機能である油分を洗い流さないように、ぬるめのお湯、シャワーの水圧は弱くなど優しい洗浄で、と伝えています。

 また、ビデ機能は使わないように心掛けています。なぜなら、閉経以降の女性はエストロゲンの減少で肌の水分や弾力の低下で肌や粘膜が乾燥しやすく、熱いお湯や高い水圧での洗浄は乾燥を進行させ、かゆみや不快につながるから。

 しかしお隣の肛門は大腸菌が……と、洗浄機能を毎回使っていました。不快だからと丁寧に洗うのも悪循環。冒頭の本には、過剰な洗浄は肌を守る皮脂膜や常在菌まで洗い流してしまい、バリアー機能が低下し、肌荒れが起きたり雑菌や細菌に感染しやすくなると書かれています。

 デリケートゾーンをしっかりケアしている人たちにも、肛門も優しく洗い、洗いすぎで起こすトラブルに注意して欲しいと思います。不快な症状が起きたらまずは専門機関を受診。その後は洗い方やケアに気を付けてみましょう。本には女性が起こしやすいお尻のトラブルも詳しく説明されています。気になる方は読んでみてください。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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