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コロナワクチン副反応 厚労省が新たに100人の医療費・医療手当を認定

ワクチン接種を受ける男性(C)共同通信社
ワクチン接種を受ける男性(C)共同通信社

 新型コロナワクチンによる健康被害を審査する厚労省の「第13回感染症・予防接種審査分科会新型コロナウイルス感染症予防接種健康被害審査部会」が去る27日に開催された。

 今回は死亡事例の請求の審査はされず、118件の医療費・医療手当の請求が審議された。そのうち100件を「ワクチン接種によって起きた可能性が否定できない」として国の救済を認定した。否認は13件、保留は5件だった。

 医療費・医療手当の請求が認められた100件の性別は男性24人、女性76人でワクチン接種時年齢は、10代6人、20代9人、30代19人、40代23人、50代20人、60代11人、70代9人、80代2人、90代1人だった。疾病名・障害名は、「アナフィラキシー」「急性アレルギー反応」「アナフィラキシー様」「発熱」「蕁麻疹」「顔面麻痺」「肩関節周囲炎」「肩関節腱板炎」などが目立った。

 今回の審議結果を含む新型コロナワクチンに関する累積の申請受理件数は4853件。うち認定件数は1096件(うち死亡事例は4件)、否認件数は97件、現在の保留件数は30件となった。

 ちなみに、同分科会は否認理由を「①予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠はないが、通常の医学的見地によれば否定する論拠がある②予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠がある③疾病の程度は、通常起こりうる副反応の範囲内である④障害の程度は、政令に定められる障害に相当しない⑤因果関係について判断するための資料が不足しており、医学的判断が不可能である」と分類しているが、今回否認の13件は①2件、③11件を否認理由に挙げた。

 新型コロナワクチン接種がスタートして10月27日で1年8カ月以上が経過。この間、3.3億回を超えるワクチン接種が行われ、厚労省には医療機関からだけでも3万4828件(9月4日まで)の副反応疑いと1881件の接種後死亡(同23日まで)が報告されている。

 同分科会は認定にあたっては、事例ごとに「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が、予防接種によって起こることを否定できない場合も対象」との考え方に基づき審査しているとしている。

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