白内障手術失敗体験談(7)怖いものではないが甘くみてはいけない

病院選びを間違えなければ大丈夫
病院選びを間違えなければ大丈夫

 白内障の手術は安心安全です。とはいえ私が見舞われた「後嚢破損」というトラブルは500分の1程度の確率で起きるそうです。何か突発的なトラブルが発生したときのことを考えると、それなりの実績がある病院を選ぶことが大事。今回の一件で痛感しました。

 私の場合、正直なところ病院選びがよくなかった。最初から白内障の手術を受けるという目的があれば、病院を選ぶ際にも「白内障の手術実績」を主眼に置き、それなりの実績を強調しているところを選ぶべきでした。

 私が最初に右目の白内障手術を受けた眼科医院の院長は、白内障の手術は年間100件ほどと少ない。本人によれば「なんでも手術」というスタンスではないとのことでした。それはそれで見識だと思います。しかし、餅は餅屋。やはり白内障の手術を受けるなら、手術実績のある医院を選んだほうがよかったといまは思います。

 できることなら「水晶体の手術」だけではなく、万が一を考えて「硝子体の手術」もできる眼科医を選んだほうがなおよかった。ただ、個人病院だとなかなかそこまでの医療設備を持っているところは少ないようです。

 そうなると選択肢は総合病院になりますが、通院が難しいデメリットも考えなければなりません。悩ましい問題です。とはいえ、今後もしも「左目」の白内障の手術が必要になったら、大きな総合病院にお願いするでしょう。

 それと「眼内レンズ」の選択も大切です。白内障の眼内レンズは、単焦点以外にも多焦点のものなど種類もたくさん出ています。私の場合は最初から「近くが見られたらいい」というスタンスで、近視用単焦点を選びました。しかし、多焦点には多焦点のよさがある。多焦点眼内レンズは健康保険は適用されず自己負担になります。いずれにしても自分のニーズに合ったレンズを選ぶことが大事です。

 あらためて思うのは「白内障の手術はそんなに怖いものではないが、甘くみてはいけない」ということです。私のように運が悪く、うまくいかないこともあります。ただ、リカバリー法はいくらでもあり、その技術は進歩しています。病院選びだけ間違えなければ大丈夫です。 (つづく)

関連記事