スマホの普及で増加…効果抜群「猫背」解消ストレッチ

(C)日刊ゲンダイ
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「猫背を直せば、ロコモ(運動器症候群)は防げる」――。

 こう言うのはカリスマスポーツトレーナーで「要介護がイヤなら今すぐ猫背を直せ」(双葉新書)の著者、坂詰真二氏だ。転倒による骨折だってあるし、体の左右の歪みが長い年月を経てロコモになることもある。原因はさまざまなのに、どうして猫背なのか。

「たとえば、歩行中の転倒というのも、実は猫背が背景にある場合が多いのです。本来、歩行のためには足を前後に15度程度開く必要があります。ところが、猫背になって骨盤が後傾すると、うまく足を振れなくなる。これで、爪先が何かにぶつかり、転倒→骨折となってしまうのです」

「左右の歪み」についても同様のことがいえる。

「猫背が強くなると重心が前に傾くので、無意識に膝を軽く曲げてバランスを取るようになります。その際、左右で角度が違ってしまうのが“歪み”の原因です」

 特に最近はスマホの普及で、猫背の若者が急速に増えている。このままいけば、将来、ロコモ→要介護になるのは確実。それを防ぐために坂詰氏が提唱しているのが左の4つのストレッチ(写真も坂詰氏)だ。実践あるのみ!

(1)首のストレッチ

 前傾になりがちな首を元位置にもどす。〈準備姿勢〉足を肩幅に開いて真っすぐに立ち、両手を合わせて親指を顎の下に置き、脇を締める(A)。〈動作〉親指で軽く顎を押しながら顔を上に向け、楽に呼吸をしながら、10~20秒静止する(B)。1~3セット行う。

〈ポイント〉顔、首、腕以外は動かさない。

(2)胸のストレッチ

 背中より胸を伸ばす。〈準備姿勢〉足を肩幅に開いて真っすぐに立ち、両手を腰の後ろで組む(A)。〈動作〉肘を伸ばして、肩を後方に引いて大きく胸を張り、楽に呼吸をしながら10~20秒静止する(B)。1~3セット行う。

〈ポイント〉腕を上げるのではなく、胸を張ることを強調する。

(3)お腹のストレッチ

〈準備姿勢〉足を左右に腰幅、前後に半歩分開いて立ち、手を腰に置く(A)。〈動作〉前方に腰を押し出し、顎を上げて上体をそらして楽に呼吸をしながら、10~20秒静止する(B)。1~3セット行う。

〈ポイント〉骨盤は正面に向けたままにし、ひねらずに行う。

(4)お尻ともも裏ストレッチ

〈準備姿勢〉壁に固定した椅子から1歩離れて立ち、一方のかかとを椅子に乗せ、両手をももの上に置く(A)。〈動作〉お尻を後方に突き出し、胸を張ったまま前傾して、楽に呼吸しながら10~20秒静止する(B)。反対側も同様に行い、左右交互に1~3セット行う。特に硬い側はもう1セット余分に行う。

〈ポイント〉背筋を伸ばしたまま前傾する。見た目以上にもも裏がピーンとくればOK。

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