こう暑いと涼しい話題の一つも欲しくなりますが、米国では今、セレブの間で大人気の「冷凍治療=カイロセラピー」に対し、FDA(食品医薬品局)が注意を促す異例の声明を発表。波紋を広げています。
「全身カイロセラピー・タンク」と呼ばれるそれは、タンクの中で最低マイナス180度の冷気を2~4分当てるもの。
冷気が皮膚の温度を下げることで痛みを軽減し、腫れが引き、血流を促すとして、さまざまな効果が喧伝されています。関節炎、片頭痛、多発性硬化症、不安神経症やうつ病、不眠、アルツハイマー病といった病気への効果や、肌を引き締めセルライトを減らすアンチエイジング効果、痩せる効果などをうたう施設もあります。
昨年あたりから全米のウエルネスセンターに登場し、ケイト・モス、ジェシカ・アルバら多くのセレブや、五輪代表であるアリソン・フェリックスらアスリートも利用していることで有名になりました。
一方で、医療専門家は「カイロセラピーの臨床研究はいまだ発展途上で、効果はほとんど証明されていない」と警鐘を鳴らしていました。
これを受け、FDAは7月初旬に「全身カイロセラピー・タンクは医学的に効果があるとは認められない」との声明を発表。それどころか、凍傷になる可能性や、冷やすために液体窒素を使っている場合は低酸素状態になる危険性を警告しています。実際、スパの従業員が窒息死する事故も昨年ありました。
FDAは、こうしたリスクを知った上で、利用する前に医師に相談するよう呼びかけています。
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